音楽とウイスキーを愛するData Analyst
    @ ABBEY ROAD NW8 Nov.1990

これからは個人単位で捉えた医療費統計データが必要

以前の記事で、
国民医療費 = 「一人当たり医療費(単価)」 × 「人口(数量)」
と書いた。

国民皆保険制度を持続可能なものとするために医療費の適正化を考えるのであれば、
分析のターゲットは「一人当たり国民医療費」となる。

しかし、現状は
「一人当たり国民医療費(単価)」= 国民医療費 ÷ 「人口(数量)」であり、
あくまでマクロ集計ベースの結果から把握したもの。

医療費の押し上げ要因とされる「高齢化要因」や「その他要因」を解明するには、
これを細かにブレイクダウンしたり、クロス集計分析をしても限界がある。
診療を受けた一人一人の傷病や診療内容と医療費を捉えたデータで、
患者属性や傷病や診療内容と医療費との関係を分析することが望ましい。

 

本来、国民一人ひとりでみれば、医療費が0円の人もいれば、数千万円の人もいる。
データにはばらつきがあり下の図のような分布図が描けるはず。

また、「平均」という言葉が出てくると、下左図のように正規分布し、山の頂点(最頻値)があるところに「平均」をイメージするが、実際の医療費データは下右図の指数分布やガンマ分布のような形になる。

 

これによく似たデータがある。
一世帯当たり貯蓄金額データの分布図である(下図)。
一世帯当たり貯蓄額は平均1,900万円といわれても、そんな世帯が世の中に多く存在するわけではない。

 

出所)総務省 家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)より

 

医療費も実は同じである。

現状、公表されている医療費の平均値は集計値から算出されたマクロベースの数値である。
施策を立案する議論をするのであれば、個人単位の医療費データを捉え、その分布を描き、そこから分析を深めるべきだと思う。

 

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