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人口動態

202210月1日から2023930日までの1年間の総人口の動き(人口動態)を都道府県別に見た図である。

人口動態には、出生と死亡からみた「自然増減」と地域間や国内外の移動(転入と転出)からみた「社会増減」がある。総人口には3か月以上滞在する外国人も含まれるので、ここでは日本人と外国人の別に動態をみている。

(出所)総務省 人口推計

 

総人口が増加したのは47都道府県のうち東京都のみである(図の折れ線)。
東京の人口増加は日本人の社会増加(他県からの転入)と外国人の社会増加(他県からの転入+入国)によるもので、人口面では一極集中の構図である。

しかし、日本人人口は東京も含め、すべての都道府県で自然減少(つまり、死亡数が出生数を上回る)となっている。
少子高齢化社会は、少産多死社会でもある。
日本人人口の減少幅は拡大傾向にありどんどん減っているのが現実。

その一方で、外国人人口は年々増加している。
2023年は自然増加が約1万人、社会増加(つまり入国が出国を上回る)は25万人。
46都道府県で外国人人口は増えている。

上述した東京でも、日本人人口は自然減少しているため、純増人数はわずかであり、外国人人口の純増数が大きく上回る。

私が通勤していた街は外国人が多い街だった。
外国人向けや外国人が経営する店も年々増えていた。
市町村単位でみれば、まだ差は大きいと思われる。
しかし、都道府県でみると、日本人は減り、外国人が増えている状況なのである。

そしてこれは今後も続く。

以前とりあげた、社人研の将来人口推計は外国人人口を含む「総人口」ベース。
今後の予測値は、総人口の減少より、日本人人口の減少の方が大きい。
2050年の日本人人口は9739万人と1億人を下回る。
一方、外国人は現在より約400万人増加し、外国人の割合は相対的に上昇していく。

(出所)総務省 人口推計

 

外国人を社会にどう受け入れ、共存していくのか?
これまで先送りにされてきたことに向き合わなければいけない時代に既に入っている。